更新 | 2005/10/19 |
公開 | 2005/10/18 |
撮影 | 2005/09/11, 12 |
本年(2005年)4月に、呉市海事歴史科学館 通称 大和ミュージアム というのが開館いたしましたゆゑ、行ってきたのでございます。ついでに 護衛艦の一般公開 とか、江田島 とか、実物大大和ロケセット とか3泊4日の海軍巡りでございました。
呉駅2階改札口から、フラッグがにぎやかな通路を経て、you me というショッピングビルを抜けると、すぐ目の前にミュージアムが見えます。駅から5分です。
入口広場のポセイドン(ネプチューン)像。ちょっと違和感ございます。東郷平八郎元帥とかとか山本五十六元帥の方が似合ってるような気がします。でも、軍人さんだと左巻きの方たちがうるさいのでしょうね。このミュージアムの建設そのものにも反対があったようですが、めでたくオープンできたことは、まことにもって慶賀の至りでございます。
戦艦陸奥の錨や主砲身(40cm砲)などが、屋外展示されております。右下は、江田島にある主砲塔でございます。
旗竿、主錨、フェアリーダー、スクリュー、主舵が並びます。フェアリーダーというのは、錨の鎖を通す切れ込みの部分です。
陸奥は、昭和18年6月8日に岩国市柱島で謎の爆沈を遂げましたが、艦体、装備、遺品など、かなりの品が引き揚げられました。艦首部分、スクリュー、錨などが陸奥記念館に展示されており、菊の御紋章は江田島の教育参考館にあります。
さて、チケットを買って、入館します。大人 500円です。写真右の右下にあるのが自動販売機でございます。
このような印刷物をいただきます。
ここの目玉展示は実物の 1/10 スケールという、全長26.3mのでかい大和の模型でつ。入ってすぐ、吹き抜けの展示室にあります。この1階正面は、チケットがなくても見物できます。
1階左舷側面からのビュー。儀装は、対空砲火を追加した改装後(沖縄特攻時)のようです。
1階右舷後方からのビュー。艶があり過ぎて、大きさの割にリアリティが感じられません。塗装前のでかいプラ模型のようです。
下からも眺められます。建造所は、山本造船株式会社 だそうです。木造貨物船、漁船の他はもっぱら修繕が多いようで、この1/10大和模型が「建造」の代表作のようです。
2階からのビュー。
3階からのビュー。やっぱりプラ模型。このリアリティのなさは、人の気配がないからかも知れません。もっと汚してお人形さんを配置するといいかも。
展示室「呉の歴史」。遺物・遺品のほか、海底探査の映像なども流されています。呉はあの潜水空母 伊号400 も造っておるんですねぇ。神宮寺大佐とともに消息を絶った伊号403は同型艦でつねぇ。ムー帝国の祭壇に祀られていたようですが。
左は戦艦金剛のヤーロー式ボイラー。金剛はイギリスのビッカース社で建造された巡洋戦艦です。同型艦に、榛名・比叡・霧島というのがあります。現在の海上自衛隊では、こんごう・きりしま は、イージス艦として、はるなは第3護衛隊群(舞鶴)の旗艦、ひえい は第4護衛隊群(呉)の旗艦として活躍しています。
右は探照灯の予備機。放物線の曲面になっているそうで、戦後、太陽炉の集光器として使われたそうです。
左は、海底から引き揚げられた遺品の数々。右は千人針を縫う人形。艦長室に飾られていたそうです。
左は、大和の爆風よけ耳栓、右はロケット戦闘機 秋水のエンジンノズル。
左は、灯火管制用ランプシェード。右は戦艦伊勢の救急箱。伊勢・日向は、後部を飛行甲板に改装して、「航空戦艦」となりましたが、飛行甲板が短く、発艦はできるものの、着艦はできなかったそうです。特攻専用甲板だったようです。
海底の大和の状況。ふたつに分断され、後部は転倒しています。
なぜかこんなものが展示されていました。朝鮮出兵した豊臣秀吉の軍を打ち破ったという、李舜臣の亀甲船模型。大昔の外国の船がなぜこんなところにあるのか? なぞです。時代的にも地理的にもじぇんじぇん関係ない。違和感ありまくり。
大和の大模型をはさんで、反対側が大型資料の展示室です。零戦もあります。
ここの零戦は六二型。エンジントラブルで琵琶湖に不時着水した機体を引き揚げたのだそうです中島飛行機製。エンジンは栄三一甲。
左は20mm機銃。「ノルナ」もしっかり表示されています。
特殊潜航艇海竜。右下は江田島の展示。
九三式魚雷尾部。日本海軍の誇る酸素魚雷です。
九五式魚雷。九三式を改良した酸素魚雷でおます。
人間魚雷 回天。
回天の潜望鏡。ゴミだらけですが、外が見えます。
各種砲弾。手前は大和の徹甲弾。その次が同じく大和の対空焼霰弾。背後の砲身は重巡青葉の20cm主砲。
3階の「船をつくる技術」コーナー。子ども向けにあれこれ遊べるようになっています。
左下は造波装置。右下は・・・・・・残念!
同じく3階の「未来へ」。完全に松本零士に乗っ取られております。いきなりアナライザーです。
こちらはスータシア。
宇宙戦艦ヤマト カットモデルでございます。
ヤマト、キャプテン・ハーロック、クイーンエメラルダスのお出迎え。あれ? 銀鉄は?
大和の登場した松本作品の紹介もあります。これは「電光オズマ」。まだ松本あきら で漫画かいてたころじゃないでせうか。
映像ホールでは、メーテルのような女の人と鉄郎のような坊ちゃんが登場する、頑張って地球を守るという、博覧会でよくあるパターンの映像が上映されておりました。
いちおう、隕石が触れるコーナーというのもありました。
階段を降りて1階に戻ると、ミュージアムショップがございます。酒もございます。
図録を買いました。2,500円でした。
お土産にお菓子も買いました。
外に出て、陸奥の屋外展示の先に、展示のつづきがあります。
海上保安庁の潜水調査船 しんかい。600mmまでの潜航が可能で、1975年に退役しました。現在は しんかい2000 を経て、6,500mまで潜航可能な しんかい6500 というのが運用されています。
広島−呉−松山 航路で活躍した水中翼船 きんせい。船体下の水中翼がでかいです。
超高速貨物船 テクノスーパーライナー。
屋外展示のその先は、公園のようなものになっています。「大和波止場」だそうです。
艦橋上のレーダーを模した屋根の休憩所。
進入禁止の車止めは、砲弾。
大和の艦橋から左前の部分が、原寸大で示されています。甲板の板の上に、砲塔の位置などが描かれています。
端っこに艦首があり、近くに錨が鎮座しております。
ここまで来ると、大和の造船ドックが見えます。
海側から見た大和ミュージアム。
建物脇には広報車が駐車していました。
翌日は、宮島、原爆ドーム にまいりまして、その次は尾道の 実物大大和ロケセット でございます。
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