公開 | 2006/09/16 |
撮影 | 2005/09/14 |
航空自衛隊岐阜基地 から、徒歩にて各務原航空宇宙科学博物館にまいりました。隣接する岐阜基地の飛行場は、零戦、飛燕を始め、数多くの飛行機が初飛行をした所でございまして、この博物館には旧軍機はございませんが、自衛隊機、民間機がたくさん展示されております。
航空写真 の真ん中、飛行機がいくつか並んでいるところが屋外展示で、建屋はすぐ左の四角い箱です。下にドラッグすると、博物館の上に飛行場が現れます。外観です。右側の明るい青の箱が実機展示場。左の暗い青の部分はエントランス、ミュージアムショップ、カフェレストランがございます。
このまん前には いちねんいちくみ という怪しいホテルがございます。遠くからだと、こっちの方が目立ちます。
博物館の敷地の入り口に向かいます。ブルースカイパークだそうです。
屋外には飛行機実機だけでなく、遊具もございます。いかにも航空博物館らしいですね。
なかなか壮観です。
名古屋市消防局のシュドSA316BアルウェットIII型(左) と、陸上自衛隊のV107A輸送ヘリコプター(右)。
YS-11。ちょうど日本テレビの番組の撮影で、貸切状態。操縦席に外からレフ板あてている。
客席。照明機材がセットされていたり、スタッフが打合せしてたりで、落着かない。カメラがブレちまったぜい。
操縦席。
そそくさと外に出たのでございます。
US-1A 救難飛行艇。
正面底部とフロート。
赤い線はプロペラの回転面。注意しないと、プロペラで切断されたり跳ね飛ばされたりするわけです。
小さな車輪はも胴体に ちょこん と引き込まれます。かわいいですね。
P2-J 対潜哨戒機。
いよいよ館内に入ります。入場料は大人800円。当日は何度でも再入場できます。喫煙できるのはカフェと屋外だけなので、何度も出たり入ったりするわけです。あはは。
これがチケットでございます。右下、「高校生・シルバー」という文字が黒塗りされております。怪しいですね。
このようなA4/3ッ折/4c/両面印刷のガイドをいただきます。名誉館長は松本零士さんだそうで、あ、またか・・・という感じです。大和ミュージアム も3階の「未来」コーナーは松本博物館みたいなもんでした。
館内の撮影は自由だそうです。
エントランスからウェルカムハウスに入ると、どーんと複葉機が展示されております。陸軍乙式一型偵察機 サルムソン2A-2 の復元模型で、各務原で最初に量産された飛行機だそうです。フランスのサルムソン社の技術で川崎造船(現川崎重工)が製造したようです。
各務原は・・・おっ、発見! IME は「かがみがはら」と入力して変換すると「各務ヶ原」になって、「かかみがはら」と入れて変換すると「各務原」になる。
ぇえー、各務原は秋水・飛鳥を始め、たくさんの飛行機が初飛行をした所ですが、模型が展示されています。
左は九ニ式重爆撃機模型。馬鹿でかいです。右は飛燕などの設計者・土井武夫さん(川崎航空機)の製図デスク。
実機展示場の入り口には、飛鳥 がでぇんと鎮座いたしております。1985年に初飛行したSTOL実験機で、主翼上に並ぶエンジンが特徴です。ジェット噴流を主翼上から下に落として揚力を得るんだそうで、STOL といふのは Short Take Off and Landing で、要するに短距離離着陸機でございます。また低騒音も目的としております。
実は、昔々、この飛行機をテーマにした科学技術庁の広報番組に関わったことがございまして、東海テレビのスタッフにくっついて岐阜基地までロケの立会いに来たのでございます。初飛行予定日だったのですが、あいにくの雨で中止になりました。1985年のことでございます。爾来21年。懐かしい姿にじぃんと胸が熱くなったのでございます。
機体は C-1 輸送機をもとに、川崎重工が中心となって組立て、石川島播磨重工の FJR-710 エンジンを搭載しております。
噴流を下に落とすためのUSBフラップ。尾翼は C-1 同様、T 字形です。
後部ドアから中に入ります。尾部はお便所です。
電子機器がどっさり。もはや年代ものという感じがいたします。
操縦席です。3つシートがあります。
ご注意と、銘板。
機首には NASA のステッカーが5枚。NASAからもテストのためにパイロットが搭乗したそうです。
黒いのは風洞実験用の模型。
案内係のやかましいロボット。ずっとしゃべりつづけています。
VTOL フライング・テスト・ベッド。垂直離着陸の試験機。
川崎のヘリコプターがたくさん。
これはローターの中心部。回る。
なんとなく優しい感じのヘリがあると思ったら、木工のモックアップでした。観測ヘリ XOH-1。珍しいです。
天井には、グライダーや人力飛行機が吊ってあります。
KAT-1 練習機。1954年に初飛行したものの、2機作られただけに終わったそうです。
T-33 練習機。
岐阜基地 で、翼の黒く塗られているところは乗ってもいいところだと聞いたのですが、これは明快です。WALK WAY と記されています。ちょっと狭いような気もしますが。右はコックピット。
T-2 (上) と F-104J (下)。
やっぱり字が気になる。
実験飛行艇 UF-XS。この実験機で得られた技術が PS-1 や US-1 に活かされているそうです。
ガラス越しに屋外展示機が見えます。
左は電気自動車。右は飛行機に使われている材料など。
休日には紙飛行機教室が開かれているようです。
幼児用飛行機。家族用飛行機というのもありました。
修復工房。整備や補修をおこなうところのようです。
H-II ロケット。先端の衛星を格納する部分は、かなりでかいです。縦に割れて衛星を放出するのでございます。
NASA からの出品で、宇宙服と火星探査車模型。
ペンシルロケットと国際宇宙ステーション。いずれも模型。
2階に上がります。まずは揚力の実験装置。翼の手袋をつけて風洞に入れると、角度によって上がったり下がったりします。
空冷エンジンと液冷エンジン。
ヘリコプターの操縦体験。大きなヘリの操縦系統が、ケージの中の小さなヘリにつながっていて、大きなヘリで操作すると、小さなヘリが動き回るのであります。インストラクタのおじさんが隣にすわって教えてくれます。
ぇえー、左手レバーのスイッチを入れて起動し、グリップを回して加速し、レバーを引くと上昇します。右手操縦桿は、前に倒せば前に、後ろに倒せば後ろに、右に倒せば右に、左に倒せば左に動きます。
主ローターのそれぞれの羽が前にきたとき、横にきたとき、後ろにきたときで仰角を変えて、指定の方向に進むようになっているのだそうです。しょっちゅう角度変えながら回っておるんですね。
左右の足ペダルは機体の向きを変えます。左足を踏み込むと左に回転し、右足を踏み込むと右を向きます。
最後は、ヘリポートの H マークの上で左手レバーを前に倒し、エンジン出力を下げて降下します。へっへっへ。覚えちゃった。
フライトシミュレータ。40人乗りで、T-4 練習機をシミュレートします。ブルーインパルスの使用機ですね。曲芸飛行をするのですが、いかんせんスクリーンのCGがショボく、20年前のゲーム機みたいな感じです。ゲーセンに負けています。三菱重工製のようですが、SEGA とか NAMCO の方がいいものを作りそうです。あはは。
ちょっとうんざり。
外に出ます。「飛鳥の池」というのがあります。
飛鳥の機体の形をしているようです。池といっても10cmくらいの深さで、しかも水はございません。
この博物館は岐阜基地の南西にございます。滑走路は東西に走っており、東から西への一方通行となっております。したがいまして、ここから、離陸する飛行機が見られます。かなり頻繁に飛び立っております。
飛鳥の原型になった C-1 輸送機です。
F-15 イーグルです。轟音です。
T-4 でせうか。右は C-130H 輸送機のようです。
観光バスのガイドさんが携帯電話で撮影しておられましたが、「ちっちゃいー」とかおっしゃっておられまして、いくら近くで見られるといっても、広角レンズでは点にしか写りませんわ。
で、バスで駅まで戻ろうとしたのですが、ご覧のように、2時間に1本しかありません。でも100円です。
ミュージアムショップで、飛行機せんべい というのを見つけて買って帰りましたとさ。
4種計8枚入って300円です。
↑ 陸軍乙式一型偵察機 サルムソン2A-2 | ↑ STOL 実験機 飛鳥 |
↑ 三菱 T-2 練習機 | ↑ 川崎 T-4 練習機 |
というわけで、飛鳥と21年ぶりの再会を果たしたのでございました。
関連リンク集です。