横浜トリエンナーレ 2005

公開2005/11/28
撮影2005/11/26

蛞蝓なめちゃん


横浜トリエンナーレを見物してきたのでございます。第1回であるところの前回は2001年秋の開催で、トリエンナーレは3年に一度なわけですが、準備が間に合わず4年めの開催となったのだそうです。

主会場は山下埠頭3号4号上屋。要するに倉庫です。前回のパシフィコ横浜展示ホール+赤煉瓦倉庫 他に比べて、面積は小さくなっているようです。
横浜から みなとみらい線で終点「元町中華街」駅下車。ホームにはトリエンナーレの柱巻が並んでおります。

ここから、徒歩にて山下公園に向かいます。方向が分からなくなったりしましたが、このような看板があったりしまして、やっぱりどっちに行けばよいのか分からなかったりします。違ってるよじゃなくて、こっちに行けとか案内してくれるとよいのですがね。地元民ばかりじゃないんだから。

で、赤い靴のバスが走ってたりしまして、マリンタワーが見えてきたりしまして、なんとなく近づいてきたような気がしたのでございます。

公園に変なものがございます。

ルック・デルーさんの作品だそうで、コンテナ4個を組み合わせたアーチでございます。4月ごろから設置されていたようです。

その向こう側に会場入り口がございます。今回はあちこちにコンテナが使われています。

入場料 1,800円也を払います。フリーパスが 3,500円なので、2回以上行くならフリーパスがお得です。前回は会期中のどこでも2日有効券が2,000円でした。

片側マップ、片側イベント案内の蛇腹式ガイドです。広げると縦30cm×横1mくらいになります。これを見ないと主会場以外の展示がどこにあるのか分かりません。中華街にあるヴィラ會芳亭に割引券が置いてありましたが、先に行けばよかたと悔しがったのでございます。

右に行くとシャトルバス。左に行くと徒歩コースです。会場の倉庫まで700mほどあります。
前回は ばった がトリエンナーレの顔になりましたが、今回はこの小旗です。ダニエル・ビュラン作品だそうです。
マリア・ローゼンさんの、マリンタワーのてっぺんからピンクの紐をたくさん垂らしてカーテンにするという企画もあったそうですが、実現していればかなりインパクトがあったのではないかと思います。

パラソルがぶら下がっていたりします。

ボートピープル・アソシエーション作品。艀を桟橋につけて、その中にカフェのようなものを設営してあります。だからどうなんだ? という感じでございます。揺れて気持ち悪いです。

対岸にはマリーンルージュ。その向こうは氷川丸。

会場内は比較的空いていましたが、昼過ぎからだんだん人が増え、高嶺格氏の映像作品は、順番待ちの行列が長くなっていきました。床面と壁面の造作上を動く光を、上から見下ろすのですが、なかなか良かったです。BGMの子守歌が耳から離れません。特に不自然にビブラートをかけた部分。
照屋勇賢氏のハンバーガーの紙袋を切り抜いた木は、小さいながらも印刷の色をみごとに活かして、制作にかける執念のようなものを感じました。 カーペットのかきむしり(トニーコ・レモス・アウアッド作品)も、意外な表現で感心したです。同じ人の鎖を添乗から垂らした作品は、どうせなら剥き出しのコンクリートに落とすのではなく、黒のフェルトでも敷いて欲しかったかな。
他には、ピュ〜ぴる氏の異様な着ぐるみ、さわひらき氏の映像などが印象に残りました。

さて、中庭の電話ボックス。岩井成昭作品。ママンの電話がなかなか泣けます。出ようとすると、ベルが鳴るんですね。また受話器をとらずにはいられない。
ここではどなたか忘れましたが、一人パフォーマンスも見物いたしました。
見上げると、ふたつの倉庫の間を、動物たちが行進しています。

この動物たちを発見したときは驚きました。マーリア・ヴィルッカラ作品。意外なところに展示されていたというだけでなく、細いワイヤーの上で、動物たちが転倒せずに立っているというのが、これまた驚きでございます。

牛乳パックで作られた鮫。ナリ・ワード作品。高校の文化祭展示のような気が致しました。今さら牛乳パックでもなかろうと。

ここは埠頭の先端で、ベイブリッジが展望できます。カモメもおります。

奈良美智作品のブースは、いったん倉庫の外に出て、また倉庫に戻る外回廊が作られています。女の子のキャラクターがかわいいです。

ビール瓶のケースを組み合せた、ヴォルフガング・ヴィンター&べルトルト・ホルベルト作品。中に入れます。
この近くに停めたトラックの中で上映していた、リチャード・ウィルソン作品は、SFチックでおもしろかったです。

妖しさ満点のカフェ。アトリエ・ヴァン・リースホウト作品。もちろん中に入れます。

中庭では、演劇パフォーマンス。追っかけっこしたり水を浴びたりして熱演しておられましたが、途中から見たせいか、よく分かりません。終わったあとは観客と記念撮影です。

裏側です。

堀尾貞治氏と現場芸術集団「空気」による、参加型のお絵描きパフォーマンス。絵筆のついた紐を引き回したり、木片を乗せて絵の具を撒き散らし、紙を重ねて上から踏みつけたりして、何だか分からないものを描いたようなのですが、紙が破れたりしまして、要するに幼稚園のお遊びのようなものでございました。

で、小旗の下を10分ばかり歩いて、出口にまいります。

すぐ隣に 氷川丸 が停泊しております。

鎖には かもめ が鈴なりでございます。

山下公園をしばらく歩くと、ここにも屋外展示がございます。瓦で龍のようなものをお作りになったジャン・ジェ作品です。12月1日から、この瓦は持ち帰ってもよいのだそうです。
この先のレストハウスでは、実現しそこなったマリンタワー・プロジェクトの経緯が展示されています。

中華街にも作品がございます。西野達郎氏のヴィラ會芳亭。山下町公園にある會芳亭というあずま屋の屋根の下にベッドを置いて全体をプレハブで囲った仮設ホテルです。アートというより一発芸のような作品ですが、日常と非日常の転換を斬新に感じました。

このあと、再び主会場に戻って夜景を楽しもうと思ったのですが、寄る年波には勝てず、断念いたしました。
そのかわり、フランス山にのぼって、夜景を眺めたのでございます。ベイブリッジが正面に見えます。

マリンタワーの右下にインターコンチネンタルホテル。右手はたぶん氷川丸。
そして、赤緑の下品なマリンタワー。

さて、次回はいつになりますことやら。


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