しだれ桜に 花の宵
思い出します あの人を
あの日もこんな 夜でした
泣いていました あの人も山の桜の 花びらが
流れ流れて 芦屋川
浜辺の松に 月のかげ
今は会えない あの人と赤い帯した あの人が
忘れないでと ささやいた
けれどもいつか 花びらは
雨に打たれて 散ってゆく
東海林太郎先生の歌に「すみだ川」といふのがありまして、なかなかしつとりとした日本情緒あふるる名曲であつたわけですが、これに対抗してといふか、まねつこして作つたのが「芦屋川」なのでござゐます。「祇園小唄」とか「十三夜」なんかも参考にしたやうですが、昔のことなので、よくおぼえていませんっ。
芦屋川といふのは、芦屋市の西の方を南北に流れる市内最大の河川で、桜と松の名所として知られてゐます。昔芦屋郵便局でバイトしてたときに、「大阪府芦屋市」なんて書いてゐる郵便物がありましたが、「兵庫県芦屋市」が正解です。芦屋といへば、谷崎潤一郎さんの「細雪(ささめゆき/読んだことない)」や、小松左京さんの「くだんの母(こわかつた...)」の舞台ともなりましたですね。「細雪」のお饅頭はありますが、「件(くだん)」のお饅頭はありません。あつても気持ち悪くて誰も食べないでせうね。きやつきやつ。
シヤアプフアイブ風のヱレキアレンヂで演奏してみました。インスツルメンタル曲としてもお聞きいただけるやう配慮致してをります。ま、さういふことで...。