ロシアの強大なバルチック艦隊が旅順港に入港してしまうと、日本は不利になりますから、日本軍は、その前にこの港町を落としてしまいたかったわけです。ここには二百三高地というステッセル将軍の守備するゆーめーなロシアの要塞がございまして、簡単には攻略できない状況でした。
そこで、港の入口に不用になった船を沈めて、湾を封鎖しようとしました。これが旅順港閉塞作戦です。作戦は闇に乗じて行われたのですが、広瀬中佐(当時少佐)の乗った船は、敵の砲撃を受け、大きな被害を受けます。総員退船というときに、部下の杉野兵曹長の姿が見つからないため、広瀬中佐は、傾きつつある船内を捜します。でも見つからない。あきらめてボートに移ったその瞬間、敵弾により、広瀬中佐は戦死してしまうわけです。
おぉ、なんと部下思いの上官であろうかと、広瀬少佐は死後中佐に特進し、軍神として、歌にうたわれるようになったのです。
結局作戦は失敗し、乃木希典が7ヵ月にわたる苦戦の末、二百三高地を占領し、要塞砲で港内の敵艦を砲撃。ようやく陥落したのでした。二百三高地攻略作戦による日本軍の死者は約6万人。この中には乃木大将の二人の子息も含まれています。
このデータは、大正元年12月発行「尋常小学唱歌(四)」を派手にアレンジしたもので す。作者はよく分っていません。
轟く砲音 飛来る弾丸。広瀬中佐の歌は、ほかにもあります。
荒波洗う デッキの上に、
闇を貫く 中佐の叫。
「杉野は何処、杉野は居ずや。」船内隈なく 尋ぬる三度、
呼べど答えず さがせど見えず。
船は次第に 波間に沈み、
敵弾いよいよ あたりに繁し。今はとボートに うつれる中佐、
飛来る弾丸に 忽ち失せて、
旅順港外 恨みぞ深き、
軍神広瀬と 其の名残れど。
「広瀬中佐」大和田建樹:詞/納所弁次郎:曲まさに国民的ヒーローであったようです。今どき個人をたたえる歌なんて考えられないですね。
「広瀬中佐」巌谷小波:詞/小山作之助:曲 (「日本海軍」と同曲)
「軍神広瀬中佐」大和田建樹:詞/田村虎蔵:曲
SC-88 Pro に、"Big Shot" という音がありまして、要するに大砲の音なのですが、使ってみたかったわけです。このままだと他機種では "鳴らない" か "Gun Shot" になってしまうので、GS 汎用とするために、せめて"Explosion" になるようにしようと骨を折ったのですが、結局くたびれ儲けでした。よって、このデータは SC-88 Pro 専用となってしまいました。もちろん音楽部分だけなら GM で再生可能です。